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人国記

筑前は

「筑前の国の風俗、大体 飾り(うわべ)多くして、人の心十人は十人、皆思ひ思ひに違えり。
勇気も一応は勤め遂ぐるといへども、飾りある風俗ゆゑに、終には何事も成就すまじき国風なり。
西国(近畿から西)に珍しき花奢(きゃしゃ:上品で優雅)の国なり。
酒色を好むこと、千人に七、八百人かくの如し。
惣じてこの国は万時の風俗、我がために徳のつく事なれば、我が親 中絶(断絶の意)する人をも親しみ寄り、親を捨ててもその人に親しむの風儀、甚だ然るべからざるなり。」


筑前人は、本気で取り組まないから願いが成就しない。
西国に珍しく酒や色事が好きな人が多く、身内を蔑ろにしても他人との交友を優先するからけしからん!・・・といった感じでしょうかね。


筑後は

「筑後の国の風俗、筑前に替り、実儀なる者十人に八人かくの如し。
常に義理を談じ、得失を沙汰し、費を慎んで、言語に飾ること猶以て鮮なし(すくなし)。
然りと雖も下劣(下品)は一概(頑固)にして、無体の事のみ多し。
譬へば(たとえば)その堅固なること、鉄石を以てこれを云ふに、鉄に非ずして石の如し。
その練れる事無うして、分れて再び遇ふといふ事なきは石なり。
武士も大形この風儀に和あるものと知るべし。」

筑後人は義理を知っていて、損得を考え出費を抑えて、素朴で正直。だけど下品で頑固。鉄は二つに割れてもくっつけるけど、石は割れたらくっつかない・・・それくらいの頑固さ。
武士もそんな感じに穏やかさが加わった程度。ってとこですか。


最後に肥前は

「肥前の国の風俗、山陰(丹波・丹後・但馬・因幡・伯耆・出雲・石見・隠岐の八国)を合わせたるより猶(なお)勇国にして、勇に赴く時は、義を知りて怯む色なし。
誠にその国の湿土(風土のこと)生まれ得たると云ひながら、百人にして九十人かくの如くなり。
若し一人不勇の人あるは珍しき事どもなり。
武士の風俗、猶以ってかくの如しと知るべきなり。
然りと雖も無風に偏屈にして、底に佞を含み、外に温和をつくらふ故に、その勇は却って義理なき血気のみなり。
されども上としても下を哀れみ、下としても上を敬ひ、主君のために命を捨てん事を常に願ひて志すこと、士(さむらい)より国民に至るまで皆かくの如くなれば、
百姓・町人と云へども、義理強うして、身に遁れ(のがれ)難き罪科ありて、死に究まると知る時は、男女に限らず死を致すこと、露ほども惜しまざるなり。
音声卑劣なり。
風儀は信州にして智の少なき国風なれども、人の一和することは信州を越えたり。」


信州人ですが、人国記では「律義で正義感が強い。だが、辺鄙(辺境)な国にいるせいか頑固」と評されてます。
それを踏まえると、「肥前の人間は律義で勇気がある。男女ともに死を惜しまない。ただ、偏屈且つ頑固で、義理はあるけど戦ってる時は頭に血が上って関係なくなるし、野蛮な喋り方する上にオツムが足りてない」となりましょうか
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テーマ : 歴史
ジャンル : 学問・文化・芸術

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時乃★栞

Author:時乃★栞
筑前・筑後・肥前・肥後・日向・大隅・薩摩に気合いバリバリ。
豊前は城井と長野が少し。豊後はキング大友関連のみ。

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