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【北肥戦誌・1579年】その2

小代を従わせた隆信は筑後へ陣を返すと、いまだ従わない山下城主・蒲池鑑広を攻めるべく、4月8日に20,000の兵で山下へ取り掛かった。

この蒲池鑑広、柳川の蒲池と同族で、筑後のうち8,600町を有する筑後では一二を争う規模の豪族である。

蒲池鑑広は龍造寺が攻め入ると、矢原・谷河・上妻・菖蒲尾木などの要害に数千の兵を入れ置き、山下の大河(矢部川)の前に逆茂木などを並べ鉄砲百挺を用意、
端の城に至るまで堅固に保つと共に、大友軍勢が星野常陸介親忠を攻めるべく生葉に在陣しているのを後援に頼むなど、佐嘉勢を盤石の態勢で待ち構えていた。

隆信は田尻の案内で山下城近くに陣を布いた。

そして田尻に先鋒を命じ、これに佐嘉勢も加わって菖蒲尾に攻め掛かった。

敵の防戦に味方は度々崩れかかるも、容易く菖蒲尾を攻め破ると、龍造寺勢は翌日、山下城の麓まで進軍、まずは水田に討ち入る。(その後の経過、記述ナシ)。


隆信は山下を差し置き、5月下旬に肥後へ討ち入り、和仁城主・和仁大膳允を攻めるべく、鍋島信生・小河信貫・田尻鑑種を差し向ける。

城兵の奮戦に城は容易く落ちないと思われたが、武藤貞清が火矢を以って城へ射掛け、計略を以って城を落とすよう田尻が信生に述べると、信生は合戦を止めて攻め口を拡げる。

すると和仁大膳は城をすぐさま明け渡した。

和仁城は田尻鎮貞に預けられた。

次に、鍋島信生・納富家理らは、肥後は木山城主・永野紀伊守を攻めるべく進軍する。

納富勢の果敢な攻めで永野は降伏する。

そんな折、御船城主・甲斐宗運とその子・甲斐親秀(或いは右京大夫鎮隆)など木山の者達の悉くが龍造寺に誼を通じてきた。

隔して鍋島勢らは隈府へ討ち入る。

だが、肥後国人の激しい抵抗に遭い、龍造寺勢は悉く敗走、だが奮戦の末に肥後豪族を退けると、八代の赤星統家(これは誤認識。八代は九州征伐後の赤星の領地のある場所で、このときの領地は隈府)を攻めるべしと評定するも、まずは帰陣すべきと決し、皆が筑後本陣へ引き返した。

隆信は筑後国の水田に在陣したままで、蒲池鑑広を攻めるべく6月下旬に戸原・兼松へ進軍する。

このとき高良山の大祝部、並びに座主の鎮興・麟圭・良寛が各々一山の衆徒を引き連れ来陣した。

また、紀親祐という者が起請文を出して従った。

隆信は鐘ヶ江将監を招いたが応じず、これは人数を差し向けて誅伐した。

隆信は蒲池鑑広を攻める前に、以前に戸原攻めを邪魔した伊駒野城主・河崎鎮堯を攻めるべく軍兵を差し向け、7月21日にこれを攻める。

先手は蒲池鎮並で、大手門を破って勇戦する。

寄せ手は城一面に拡がって攻め登り、我先にと功を争って城戸内へ討ち入った為、城兵はこれを防ぎかね、当の河崎出羽は城を落ちて行方知れずとなった。

それを逃す為に河崎方の数多の者が討ち死に、残った者も退去して、城は落ちるに至った。

8月上旬、筑後は猫尾城主・黒木実久(鎮運とも。入道して宗英)と高良山の新坊が龍造寺に従い、黒木は嫡孫の四郎を、新坊は親類をそれぞれ人質に出した。

ちなみにこの黒木と河崎及び星野は元々「調氏」である。

隆信が筑後・肥後へ出陣したと聞いた大友義統は、これを討つべく自ら出陣、8月22日に日田に陣を布いた。

隆信はこれを耳にし、7月24日に秋月種実を介して毛利輝元へ、筑後に出動するから援軍を頼むとした。

これに8月26日、吉川・小早川は連署にて、宝満城・古処山城へ援軍を送ると返書した。

隆信は筑後に在陣し続け、蒲池鑑広の籠る山下城を攻めるべく多勢を以って取り詰める。

すると9月1日、城兵が矢原口へ打って出て来た。

これに納富信理(前名:家理)が一列進んで相対する。

討ちつ討たれつ戦い、城兵を多数討ち取るも味方にも被害が出た。

そこへ横岳頼続・大塚伯耆守も進んで納富勢と一つになり、更に鍋島信生も加わって城兵を追い立て退かせた。

翌2日、隆信は水田から鶴田へ陣を移し、鍋島信生は三溝に在陣、蒲池鎮並は鶴田近くに陣を布き、田尻鑑種は長田に陣取った。

翌3日、城兵が三溝へ打って出て鍋島勢と激しく戦う。

これに鍋島の一列目が利を失い、信生の従弟・鍋島為俊が討ち死にする。

信生も自ら槍を取り、家臣らも奮戦すると、ようやく敵を退かせるに至った。

そんな折、山下勢が松延表へ刈田に出るとの風聞があり、田尻はすぐさまその近辺の堤村へ陣を変え、数日在陣する。




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時乃★栞

Author:時乃★栞
筑前・筑後・肥前・肥後・日向・大隅・薩摩に気合いバリバリ。
豊前は城井と長野が少し。豊後はキング大友関連のみ。

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