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【肥前後藤氏・弐~室町~】西肥前強化期間リサーチ7武家目

北肥戦誌『後藤家由来の事』ですと、戦国初期の純明さんへと話が飛びます。
が、それだと渋江氏との関わりが、説明不足になるので純明さんの祖父・正明さんの話からしましょう。

後藤家の諱って、現代でも違和感ないのが多いな~



さて長島庄に(現:武雄市)1500町以上の領地を持ってた橘姓渋江氏ですが、室町期に一度目?の没落をします。

まず室町幕府三代将軍・義満が、グダグダだった南北朝合一に成功(1392年)しました。
九州における最大の功労者が今川了俊だったのですが、了俊は有能すぎました。
了俊を恐れた足利義満により、今川了俊は九州探題職を解任(1395年)され故地である駿河へと帰還します。

その後任となったのが、渋川氏です。
ちなみに渋江と渋川って名前が似てるけど、別に同族じゃありません。
武雄市の渋江は橘姓、九州探題の渋川は清和源氏足利氏流です。

1404年(応永11)、時の渋江当主は探題軍に潮見城を攻められ降伏した
攻撃された直接的原因・・・というのは探せませんでした。
推測するに少弐が絡んでる確率が高いです。

少弐氏は九州探題・渋川氏と敵対関係で、それは戦国期に突入しても変わりません。
何故なら九州探題・渋川氏は、大内氏の支援を受けてるからです。
今川了俊が良くも悪くも強烈すぎたので、無難人事で選ばれた渋川氏のキャパでは九州探題職は、その始めから荷が重かったんです。

そのために室町幕府では大内に対し「渋川を面倒みたってネ(´・д・`)」と要請し、大内が肥前へ直接介入するキッカケになったんです。
ちなみに九州探題・渋川氏は、肥前守護職を兼務してました。
(渋川氏の綾部館=肥前守護館)

実は1404年4月12日に「千葉胤基+渋川満頼+今川国秋」連合軍VS「少弐貞頼(10代目)+寝返った千葉家老」による「佐嘉郡川上の戦い」があったんです。決戦に勝利したのは肥前千葉氏側です。
渋江氏は基本として少弐サイドの国人でしたので、この争いの巻き添え食らったんじゃないでしょうか。
で、渋江さん・・・よほどコテンパンにされたみたいで、降伏後に記録から消えちゃうんです。
西肥前は記録から消える武家ばっかだ・・・il||li _| ̄|○ il||l

んで、渋江氏の没落で空席になった長島庄地頭職を、どうやら後藤氏が任じられてるみたいなんです。
1428年(正長元年)11月6日、後藤氏16代目正明が、九州探題兼肥前守護渋川義俊から塚崎庄の地頭職の下知状を受ける

下知状には英明(正明パパン)の跡を継ぐべきとあります。
後藤正明の父・英明は、長島庄の地頭職を兼領してたそうなので、後藤正明も長島庄と塚崎の地頭職両方を継承したことになります。

九州探題兼肥前守護の渋川に下知状を与えたのは、苛烈・果断な事から「万人(が)恐怖」と畏れられた足利義教。
ここでキーとなるのは後藤正明が下知を受けた年です。
1428年というのは、足利義教が将軍職に就任した年なんです。
ということは、下知状は単なる業務命令ではなく、新将軍就任に伴い発行される「new領地宛行状」ではないでしょうか。

「領地宛行状」の書式テンプレが整ったのは江戸期に入ってからです。
書式はともかく、当主代替わりがあると、それまでの家臣たちの権利・領地を改めて認める書面は必ず発行します。
後北条氏も代替わりの都度都度、___φ(.. ) カキカキ って家臣や配下国人に発行してます。

おそらく後藤氏が長島庄の地頭になったのは、応永年間で15代英明の代でしょう。
後藤家の伝承によると14代資明からとなっているそうなんですが、それだと渋江氏没落前になります。
渋江氏が大人しく本貫地の地頭職を譲るはずないので、14代資明から・・というのは無理があると思います。

従って後藤氏塚崎庄・長島庄の地頭職兼務は15代目英明から。
それが新将軍・足利義教にによって追認され、更に英明の子・正明への相続を認めた時点で、後藤氏の「長島庄地頭職」は揺るぎないものへと質的に変化しました。

1428年、足利義教の命によって出された下知状をもって「武雄(長島庄)後藤氏」の誕生です(=^・ω・^=)v ブイ
ところで一度記録から消えた渋江氏が何気に息を吹き返したのが、戦国初期の文明年間なのだが、それは・またの話 by^-^sio
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テーマ : 歴史
ジャンル : 学問・文化・芸術

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時乃★栞

Author:時乃★栞
筑前・筑後・肥前・肥後・日向・大隅・薩摩に気合いバリバリ。
豊前は城井と長野が少し。豊後はキング大友関連のみ。

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